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January 2008の投稿記事!

書いた人: 三石琴乃
2008年01月31日投稿
朝食抜きで、腹部エコー検査。
結果転移なし。これで肺、骨、肝臓は問題無し(今のとこ)。

そして紹介状を書いてもらうことにはなったが、ドクターは我が医院でも同等の手術が出来ることを強調していた。
がんセンターなどは、私のように軽いがん患者の場合2、3ヶ月待ちは当たり前だと云う。
おお?今年5月のアメリカでの仕事とブツかりそうだ。比較的早く予約が取れそうで、コバルト照射に毎日通えそうなT医大病院乳腺科にした。

帰りに紹介状と摘出したシコリの細胞検体を受け取り、帰宅した。
検体とは私のがん細胞な訳で、家に持ち込むのはちょっとイヤなもんだった。

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書いた人: 三石琴乃
2008年01月24日投稿
病理検査の結果が出た。
16ミリのシコリのうち、8ミリは悪性との事……
「乳がんです。」
「この位の大きさならば、まず98%転移などはありません。ただし、100%ではないので…」

……ドクターの話がうまく耳に入ってこない。何を言ってるんだ?この人は。「100%じゃない」が口癖なんだな。
あんなに痛くて熱かったのに、また手術の予定を組む事になった。乳癌の場合まず転移するのが、腕の付け根辺りにあるリンパだそうだ。検査次第で一部切除でもいいが、でもそれでは「100%じゃない」ときた。今度は2泊の入院になると云う。
そして術後1ヶ月半毎日放射線治療を受けるそうだ。
仕事の調整をしなくては!フリーになってすぐの大ピンチ……
でもでも、一体何と云ってお願いしたらよいのだろう?癌の治療の為だなんて云ったら、あっという間に噂は広まって仕事は無くなるだろう。心配はしてもらえるだろうが、どこかで一線を引かれてしまうのは目に見えていた。ええい、何か嘘にはならない理由を考えるのだ!

他に転移の可能性のある肺のレントゲンを撮り、骨を調べるため血液検査をして病院を出た。「転移」と云う言葉がとても恐ろしく感じる。
帰り道ボーとしながらも主人に電話。なんて残酷な電話…。でも一人の胸にしまっておくには辛い事実。聞いてもらえる人がいて良かった。

駅ビルの中で冷静にランチを食べつつ、考えても考えてもよく理解できない。まだ他人事のような感覚。相当ショックを受けた様で、実はそうでもない感じ。変だ。自分の輪郭が世界から切り取られて、クッキリしているのに、周りからは浮いている様な気分。当たり前だが、周りの人々は私が癌だなんて知る由もなく普通に通り過ぎて行く。とても違和感を感じた。腹立たしく思えた。
 
美味しそうなアップルタルトを買った。

家に近づくと、夫と子供が通りまで迎えに出ていた。
私を見つけると子供は満面の笑みで「ママ〜〜〜〜〜!」と走り寄って来る。
涙が溢れ出た。
 

このあと、手術予定日とぶつかっているレギュラー番組の調整を始めたのだけど、うまい理由が見つからない。でも日にちを空けなくちゃ。検診でちょっと引っかかって再検査入院と云うことにした。嘘ではないけど、この上なく心苦しい。フリーのつらい所。こんな時、間に事務所が入ってくれるとこれほど罪悪感を感じなくていいのかぁ…

数日間ゴチャゴチャと考えた末、やはり大なり小なり「がん」という病気だもの、専門の病院がいいと云う結論にたどり着いた。E病院では放射線治療はやっていないという事もあったし、それにあのドクターにまた手術してもらうのはちょっと遠慮したいと云うのが正直な気持ちだった。
知人やインターネットなどで色々な情報をかき集めた。情報があり過ぎて何を調べたいのか見失ってばかりの私。相談した元看護師の大親友にはショックを与えてしまった。彼女のお母様も乳がんで乳房切除の手術を受けたと云うからなおさらだ。日常ではやたらと「がん」と云う文字が新聞や雑誌などから目に飛び込んで来る。本当に多いのだと実感した。
仕事上でも家庭でも一番頼りにされる年代に一番多いと云う乳がん。検診啓発のポスターの文字が胸にズサリと突き刺さる。
「再発」したら私どうなっちゃうの?ふとした時に世を儚んでしまう。。

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書いた人: 三石琴乃
2008年01月16日投稿
ガーゼ交換。
まだお風呂もシャワーもダメです。
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書いた人: 三石琴乃
2008年01月15日投稿
午前中に仕事をして、昼から絶食。水分は少量オーケー。
夕方4時過ぎに病院へ入る。
手術着に着替え、午後4時30分「右乳腺腫瘤(みぎにゅうせんしゅりゅう)切除術」開始。台に横になると、冷た〜い消毒を胸部全体にされ、あれよあれよと云う間に身体中ブルーのシートで覆われていき首から下が全く見えなくなった。そう、今回の手術は部分麻酔の為意識はずっとある。あって欲しくないのに、頭は冴えている。最悪だ。
ふとグレイズアナトミーでよくあるシーンを思い出した。あの生々しい手術の映像を…
「すみません、麻酔を多めでお願いします!」ビビったわたしは看護師さんにお願いした。
 チクッと麻酔をされる。だんだん触られていることも解らなくなってきた。暫くしてドクターが“何か”器具を持って“何か”した。
「これ痛いですか〜?」と聞く。
「いえ、大丈夫です…(汗)」お、お主!今何をした〜〜?ともかくイヤな想像ばかり働き始める私。でも仕方ない、ここはドクターに任せるしかないのだ。麻酔が効いていても引っ張られる感じはよく判る。ピーーと云う機械音と共に、電気メスを使っている。電気メスは出血が少ないそうだ。でも皮膚が焦げて香ばしい香りが漂ってくる。
またしても、最悪だ…!
「何か楽しいことでも考えて。」と、看護師さんは云うが無理無理!だったら何か話題を提供してほしい。
手術室には私とドクターの他に看護師さんが2人だけ。へんな空気が漂う。

徐々に痛みを感じ始めて来る。
「痛いです。」と云うと、ドクターは意外そうに、
「え?これ〜?これは?」と、痛いと言っているのにイヤなお試しをされる。麻酔を追加したらしい…
手術って何をするかいちいち口に出して進めるもんだと思っていたけど、ドクターってそんなに口頭指示しないんだね。
そして今度は徐々に熱さも感じはじめてきた。
「熱い感じがします〜!」と訴えるも、反応がない。無視?もう少しだから頑張ってとか励ます事もなし。器具を腹部あたりにガチャガチャ置かれたりする(汗)。ドクターはしきりに「圧迫して!圧迫して!」と言い出した。止血してるのだなあと思っていた矢先、突如激痛!
「痛っっっ!」思わず大きな声が出る。
「え?これ痛い?う〜ん……」と不満げな様子。おそらくもう後半なのだろう、麻酔を追加した気配なし。私は恐怖で体中に力が入るっ。歯を食いしばり、深呼吸して落ち着こうとした!早く終わってくれ〜っと祈った!

そろそろ糸で縫っているようだ、動きで判る。でもビリッと痛い!
「ヴッ!イッタ〜〜!」と涙を浮かべて言うも、ドクターは悪びれもせず
「あ〜、じゃあコレも痛いかも。」と言ったきり糸を皮膚に刺し、ツ〜〜っと縫い続けている。我慢して当然のことじゃないよね、コレは…拷問だぁ。

手術終了後、私の右胸には15センチ角のガーゼが張られていて、縫った傷は見えません。
「何針縫ったんですか?」と聞くと、それには答えずぶっきらぼうに
「溶ける糸なので抜糸はありません。」との返事。なんだか機嫌が悪いのかしら?なじぇ?

切除したものを見せてもらった。透明の袋に入れられたソレは、白っぽくで一部赤黒い。触るとフカフカしていた。そのフカフカ(脂肪)の中に、パチンコ玉のような固いものがあるのが判った。
こ、これかぁ……

ヨロヨロと更衣室に戻り鏡を見ると、顔は脂汗でテカテカ……
病院を出て、薬局にて処方された薬をその場で飲む。麻酔が本格的に切れる前に痛み止めを身体に入れた。

家に戻ると、子供の元気な声に気持ちが持ち上がってきた。我が家っていつも同じ空気で迎えてくれる、本当にありがたい場所だ。
「悪いトコ取ってきたっ。」と主人に報告した。
彼は子供の前では心配を顔に出さずに、うまく誘って子供とお風呂に入ってくれた。

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書いた人: 三石琴乃
2008年01月10日投稿
手術を視野に入れる為、担当のドクターが変わった。今度のドクターはハ虫類系。私の状況を淡々と説明してくれる。
問題の右胸のいびつな影は、悪性かどうかは細胞を採って調べないと解らないと云う。問題の部位に穿針(せんし)して調べても100パーセント良性とは判明出来ない。針に当たらなかった所にもしかしたら悪性細胞があるかもしれないと云うのだ。もう一つの手段は、疑わしき部位を丸ごと切除してスライスし全部調べる方法。
だんだん身体が固まっていくような変な緊張感に襲われた。命に関わることだもの、胸に4、5センチの傷がつくけどシコリを丸ごと切除し調べる方を選択した。
手術は6日後に決まった。
 
あとになって凄く悔やんだのは、この段階でセカンドオピニオンを受けるべきだったということ。
でもあの精神状態で思いつきもしなかった私。それに心のどこかで大丈夫だと過信していたのだ。きっと「良性でしたよ。」と云われるだろうと……

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書いた人: 三石琴乃
2008年01月07日投稿
今日はまずマンモと乳腺エコーの検査。
テキパキとした説明と指示でマンモグラフィ(乳房レントゲン)を撮る。ほんの数秒間とは云え、縦にそして横にのプレスはやはり痛い(涙)。
フィルムをもらって次にエコー検査室へ。胸のエコーは初めて。暖房の効いた部屋だが、ゼリーがひんやり冷たい。何故か右側を念入りにエコエコしている。何だろう、何か写っているのかしら。
にしても身体が冷えて来た……身体の為の検査なのに、身体に優しくないことばかりだ。
二つの検査結果を持って外科外来に戻る。
痛みのあった左側は異常なし。しかし、穏やかなドクターの顔を曇らせたのは、右側の乳腺エコーの結果だった。
イヤなものが写っていると云う……

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